今日の東京もとてもいい天気になりました。
こんな天気ならポチをドッグランへ連れていきたいところですが、
残念ながら今日は朝から仕事でした。
夜の散歩はいつもより少し早く開始できたので、今日は2時間近く
かけてたっぷりと歩きました。
途中、新宿花園神社では「例大祭」が開催されていて、大勢の
客で賑わっていました。
そういえば、うちの近所にも御輿が出ていました。
さて、昨日は仕事が終わったあとに、ちょっと珍しい催し物に参加
しました。
それは「イヌの気持ち、飼い主の気持ち」というセミナーです。
これは「サイエンスカフェ」という日本学術会議が主催するイベントで、
一般市民と科学者、研究者をつなぎ、科学の社会的な理解を深めるもの
のようです。
今回は文部科学省との共催で、虎ノ門の文部科学省情報ひろばラウンジ
というところで開催されました。参加費は無料でした。
講師は、東京大学大学院農学研究科准教授の武内ゆかりさんです。
獣医でもある竹内さんは、以下のような「犬の心理」関連の書籍を
数多く執筆されています。
今回のセミナーでは、専門の動物行動学の分野から、犬の心理について
のデータや研究を、スライドや動画を使いやさしく解説してくれました。
前半は、犬の歴史から遺伝学的なこと、そして問題行動などに時間を
さきました。
柴犬は秋田犬は、他の犬種にくらべて遺伝学的にはオオカミに近い
ということや、犬はチンパンジーよりも人間の視線をよく読める
ことなど興味深い話しもありました。
また、もっとくだけたところでは、甘噛みなどのしつけの際はマズル
コントロールや体罰は絶対にしない、無理に服従姿勢を強要しないこと、
さらに子犬を家に迎える時期は生後8-9週目くらいがいい(親や兄妹
の中で社会化を済ませてから)などの話がありました。
さらに、柴犬の話題もありました。
データ的には、人や犬への攻撃行動が多くみかける犬種だということ
です。その対照的な犬としてラブラドールが紹介されていましたが、
スライドに写されたグラフにはこの2つの犬種は正反対の性格が
示されていました。
武内先生は「もちろん個体差はありますが、柴犬は問題行動が起こる
ケースが多いようです。私は個人的には好きなんですが」とおっしゃって
いました。
「やはりそうなんだ」と思い、ちょっとため息をついてしまいました。
後半には、「常同障害」についての話がありました。クルクル回って自分
の尻尾を噛む犬の映像が紹介されたのですが、そこに登場したのも
柴犬でした。
遺伝的な要因で、柴犬はこの常同障害が出る率が一番高いそうです。
僕も以前、新聞で自分の尻尾を噛みきってしまった柴犬の記事を読んだ
ことがあります。
僕はちょっと不安になり、最後に先生に質問してみました。いつごろ
この常同障害が出るのかということを。
「早ければ生後2、3ヶ月で出ます。ほとんどが1歳までに出るので、
2歳だったら大丈夫ですよ。ずっと家に閉じ込めているのではなく、
適度な運動をさせていれば」と先生は答えてくれました。
ちょっと安心しました。
今回のセミナーは1時間30分と、ちょっと短い気もしたのですが、
他にもしつけのことで「なるほど」と思うことがいくつかありました。
機会があればそのこともまた紹介したいと思います。
このような無料のイベントが、もっと数多く開催されるといいな
とも思いました。
コメント
こんにちは
ひげぼうずさんのブログを見ていていつも思うのは・・・
地方でもこういうイベントや気軽な教室があるといいのになぁ~って、ないんですよ [E:despair]
ひげぼうずさん、こんばんは。
うちのれんはケージから出てきて、
えさをあげる前に、必ずくるくる回ります。
一人でぬいぐるみで遊んでたりする場合も
ありますけど、尻尾を追い掛け回すとか
もあるので、ちょっと心配になりました。
問題なければいいのですけど。
仕事であまりかまってやれてないからなあ…
みかん母さん、こんにちは。
そうですね。やはりこのようなイベントは東京で開催されることが
多いようですね。
今回は文科省との共催でしたが、地方の自治体ももっとペットの
飼い主のためのイベントを開催してほしいですよね。マナーアップや
意識の向上にもなると思いますから。
あるとさん、こんにちは。
うちもときどき、尻尾を追いかけてくるくる回ることがありますが、
10秒くらいでやめます。
動画でも見ましたが、常同障害の犬は回るだけでなく、尻尾を強く噛み、
傷つけたり、ひどいときは尻尾を噛みきってしまうそうです。
多少くるくる回る程度なら、心配はいらないと思います。
ひげぼうずさん、こんばんは。
尻尾を強くかむことはあるんですよね…
傷つけたりまではなさそうなんですけど。
ひどくはないのかもしれませんが
ちょっと安心、ちょっと心配です。
あるとさん、こんにちは。
傷つけることがなければ、常同障害ではないと思います。
クルクルと回り尻尾を追いかけるような行為は「転位行動」と言われ、
ストレス発散のために行っているようです。これはどんな犬でも行う
といわれています。
常同障害はもっと深刻な心の病で、長時間不安や退屈を感じていたり、
飼い主とのコミュニケーションが極端に不足している場合に起きる
ようです。
しかし、ご心配なようでしたら、専門の獣医師にご相談されてみては
いかがでしょうか? 動物行動学は数年前くらいに認知されてきた
学問で、普通の獣医師は大学では習わなかった人が多いようです。